Dental Clinic Lovers〜君は初恋を超えた運命の花嫁〜
15話 絶望の深淵で 雪夜side
月曜日の夕方、長引いていた会議が終わり、営業部に戻った時にはすでに就業時間を過ぎていた。
(夏凛は……もう帰ったのだな)
念願叶って半年前から付き合い始めた最愛の恋人。
現在、その彼女から拒否されている。その原因はいまだ明らかになっていない……
◇
おそらくその原因が発生したと思われる土曜日、彼女は休日出勤だった。そのため夕方から会う約束をしており、17時に彼女のマンションに迎えに行った。
しかし、到着したことをメッセージで伝えても何の返答もなかった。
心配になり、少ししてから彼女の部屋のインターホンを鳴らしたが、やはり応答はなかった。
(仕事が長引いているのだろうか……?)
そう考えて会社に寄ってみたが、デンタルイベントの会議は昼までに終わったことを教えられた。柿澤と優一郎と共に昼食に行ってから帰ると話していたことも……
当イベントの責任者である営業部のもう1人の部長が残って別件の仕事をしていたので、その彼に聞いたのだ。
優一郎の家に行くと、昼から飲んでいたのか、あいつはすやすやと眠りこけていた。
『起きろ、優一郎。夏凛を一体どこへやった?』
俺は言いがかりとも言える態度で優一郎を叩き起こした。
『ふぇっ? 夏凛ちゃん……? あれ、雪夜? 一体どうしたんだい?』
『いいから、夏凛はどこだ?』
寝ぼけながらも状況を把握しようとしていた優一郎に、俺は遠慮も忘れて容赦なく掴みかかった。
もちろん優一郎が彼女をどうこうしたなどとは考えていない。ただ彼女の足取りを知りたいだけだ。
『夏凛ちゃんなら……お昼を食べた後……買い物に行くって……ぐぅ』
優一郎は最後にその言葉を残すと、再び夢の世界に旅立って行った。
(夏凛は……もう帰ったのだな)
念願叶って半年前から付き合い始めた最愛の恋人。
現在、その彼女から拒否されている。その原因はいまだ明らかになっていない……
◇
おそらくその原因が発生したと思われる土曜日、彼女は休日出勤だった。そのため夕方から会う約束をしており、17時に彼女のマンションに迎えに行った。
しかし、到着したことをメッセージで伝えても何の返答もなかった。
心配になり、少ししてから彼女の部屋のインターホンを鳴らしたが、やはり応答はなかった。
(仕事が長引いているのだろうか……?)
そう考えて会社に寄ってみたが、デンタルイベントの会議は昼までに終わったことを教えられた。柿澤と優一郎と共に昼食に行ってから帰ると話していたことも……
当イベントの責任者である営業部のもう1人の部長が残って別件の仕事をしていたので、その彼に聞いたのだ。
優一郎の家に行くと、昼から飲んでいたのか、あいつはすやすやと眠りこけていた。
『起きろ、優一郎。夏凛を一体どこへやった?』
俺は言いがかりとも言える態度で優一郎を叩き起こした。
『ふぇっ? 夏凛ちゃん……? あれ、雪夜? 一体どうしたんだい?』
『いいから、夏凛はどこだ?』
寝ぼけながらも状況を把握しようとしていた優一郎に、俺は遠慮も忘れて容赦なく掴みかかった。
もちろん優一郎が彼女をどうこうしたなどとは考えていない。ただ彼女の足取りを知りたいだけだ。
『夏凛ちゃんなら……お昼を食べた後……買い物に行くって……ぐぅ』
優一郎は最後にその言葉を残すと、再び夢の世界に旅立って行った。